「ガスが溜まる」「お腹が張る」「下痢・便秘しやすい」「お腹が痛くなる」・・・
現代人の多くは、何らかのお腹の不調を抱えています。
「お腹に良い」「お腹の調子を整える」と言われている食材を積極的に食べているのに、なかなか症状が改善しない・・・
という人、多いのではないでしょうか。
実は、そういった食材のなかには、逆にお腹の不調を引き起こす原因となる成分が多く含まれている場合があります。
その成分というのは、「FODMAP(フォドマップ)」と呼ばれる、ある糖質のことです。
私自身、長年、原因不明のお腹の不調(主にガス溜まり)に悩まされてきました。
身体はつらいし、人目が気になって仕事にも集中できないし、そのストレスでさらに症状は悪化するし・・・負の無限ループでした。
しかし、この「FODMAP」を含む食材を避けるようにしたところ、みるみる不調は改善され、あんなに悩んでいたことが嘘のようになくなったのです・・・!
お腹の悩みがなくなることで、人生は今より圧倒的に良くなります。
- 精神的ストレスがなくなって生活が明るくなる
- 身体が健康的で身軽になる
- 余計なことに神経を使わなくてすみ、勉強・仕事・恋愛など、集中したいことにまっすぐになれる
お腹の不調に悩まされている人は、とにかく一度、騙されたと思って、「FODMAP」を含む食材を断ってみませんか??
お金もかからないし、道具も何もいらないので、今すぐはじめられます。
FODMAPって何のこと?どういう意味?
FODMAPは、お腹の不調(過敏性腸症候群など)の原因になると考えれらている、ある特定の糖質の総称です。
つまり、この糖質たちを多く含む食材を食べないようにする・なるべく避けるようにすると、お腹の不調が起こらなくなるのです。
その糖質というのは、「発酵性のある糖質」のことで、具体的には4種類(以下①~④)あり、それらの頭文字などをとって「FODMAP(フォドマップ)」と呼ばれています。
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F:Fermentable【発酵性のある糖質】
O:Oligosaccharides【オリゴ糖】①・・・ガラクトオリゴ糖、フルクタン
D:Disaccharides【二糖類】②・・・乳糖(ラクトース)
M:Monosaccharides【単糖類】③・・・果糖類(フルクトース)
A:And
P:Polyols【ポリホール】④ソルビトール、キシリトールなど
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聞いたことのあるワードもあるけど、、何のことや??って感じですよね。笑
(オリゴ糖って、お通じに良いイメージがあるけど・・・)
(そもそも発酵食品=おなかに良いんじゃないの・・・??)
多くの方は、こんなふうに思うのではないでしょうか。
私自身もともと、お腹のために「発酵食品」や「オリゴ糖」をめちゃくちゃ摂取していたので、FODMAPを知ったとき、「え、逆効果だったの・・?!」と非常にショックでした。。。
では、なぜFODMAPはなぜお腹に不調を引き起こすのか。
FODMAPを避けたほうが良い理由は何なのか。
次で説明していきます。
FODMAPはどうしてお腹に良くないの?
※FODMAPは、すべての人に対して良くないというものでは決してありません
※お腹の調子に問題を抱えていない人は、FODMAPを避ける必要はありません
★あくまでもお腹が不調でつらい人、過敏性腸症候群の人だけ参考にしてくださいね。
そもそも、「じゃあFODMAPはなぜお腹に不調を引き起こすの?」ということですが、
4つの糖質は、小腸で吸収されにくい糖質であるため、小腸の中で溜まって濃度がどんどん濃くなっていき、腸の負担になってしまうからなのです。
ヒトの身体の中では基本的に、「濃いものを薄める」という作用が働きます。
そのため、小腸で吸収されなかった糖質が濃度を高めていくと、その濃度を薄めるために、小腸にたくさんの水分が集められてきます。
その結果、小腸はいつもと違う(異常な)状況になり、刺激を受けて過剰に運動します。
⇒これが「お腹がゴロゴロする」「お腹が下る」「下痢になる」といった症状
さらに、本来は、小腸で栄養分が十分に吸収され、残ったカスだけが大腸へ流れていく(それが便となる)のですが、小腸で吸収されなかった糖質は、栄養分を持ったまま大腸へ流れていってしまいます。
そして大腸の腸内細菌が、本来必要としないこの栄養分を大量に摂取してしまうことで、大腸の中で異常な発酵が起こるのです。
⇒これが「ガスが溜まる」「お腹が張る」といった症状
つまり、
4つの糖類を採ると
↓
小腸に負担がかかるので
↓
お腹に不調が起こる!
このため、お腹に不調が生じるのを防ぐためには、4つの糖質を極力控えた「低FODMAP」を意識した食事にすることが効果的となるのです。
では、具体的にどんな食材がFODMAPに該当するのか?
何を食べないようにすれば良いのか?
次で紹介していきます。
どんな食材を避ければ良いの?具体的に紹介!
高FODMAP食材=腸の負担になる糖質を多く含む食材
これに該当するのは具体的にどのような食材なのでしょうか。
前項で説明した4種類の糖質のうちいずれか、または複数を含む食品の一例を、以下に挙げていきます。
高FODMAP
・穀物:ライ麦、大麦、小麦(パン、パスタ、ラーメン、ピザ、うどん、お好み焼き、たこ焼きなど)
・果物:リンゴ、白桃、スイカ、スイカ、柿、マンゴー、梨、グレープフルーツ、さくらんぼ、プラム、ライチなど
・野菜:タマネギ、ニンニク、ネギ、カリフラワー、サツマイモ、セロリ、トウモロコシ、アスパラガス、ごぼう、アボカド、ニラ、ゴーヤなど
・きのこ類:マッシュルーム、しいたけなど
・豆類:大豆(※)、ヒヨコ豆、あずき、さやえんどう、レンズ豆など
・乳製品:ヨーグルト、牛乳、柔らかめのチーズ(クリームチーズ、プロセスチーズ、カッテージチーズ、ブルーチーズ、ホエイチーズなど)、ラッシー、アイスクリームなど
・ナッツ:アーモンド、カシューナッツ、ピスタチオなど
・調味料:トマトケチャップ、ハチミツ、コーンシロップ、バルサミコ酢、フルーツジャム類、パスタソース類(クリーム系、タマネギやニンニクを含むトマトベースなど)、わさび、バーベキューソース、固形スープの素など
・飲み物:フルーツジュース全般(※)、ウーロン茶、エナジードリンク、ハーブティー(強いもの)、甘いワイン、ラム、チャイ(濃いもの)、麦芽コーヒーなど
(※)
大豆は、製品によって高FODMAPのものと低FODMAPのものがあります。高FODMAPとなるものの代表は、納豆、豆腐、豆乳(大豆から作られた豆乳)です。
ただし、豆腐でも木綿豆腐の場合は調理過程で低FODMAPになるため、問題ありません。
また豆乳も、大豆そのものから作られた豆乳ではなく、大豆抽出物から作られた豆乳は低FODMAPになります。
特に、タマネギとニンニクは過敏性腸症候群の症状を最も引き起こしやすい食材といわれているため、この2つを摂取しないようにするだけでも、効果を感じるかもしれません。
ちなみにタマネギは、市販のドレッシングやソースなどにはほとんどの場合入っており、知らずにうっかり摂取してしまうことがありますので、注意してみてください。
逆に以下の食品は、4つの糖質をほぼ含まないため、お腹の調子が悪い人でも食べて問題ないよ!というものになります。
低FODMAP
・穀物:白米、玄米、オートミール、フォー、タピオカ、オート麦、ビーフンなど
・果実:バナナ、イチゴ、ブドウ、みかん、メロン、レモン、パイナップル、キウイ、ブルーベリー、ラズベリーなど
・野菜:キャベツ、レタス、なす、人参、大根、ピーマン、もやし、きゅうり、トマト、ほうれん草、かぼちゃ、じゃがいも、白菜、チンゲン菜、かぶ、たけのこ、オクラ、ブロッコリー(茎以外)など
・乳製品:バター、堅く熟成したチーズ(チェダーチーズ、モッツァレラチーズ、ゴルゴンゾーラチーズ、カマンベールチーズ、パルメザンチーズ、ヤギのチーズ、スイスチーズなど)など
・ナッツ:ピーナッツ、マカダミアナッツ、クルミ、かぼちゃの種、ヒマワリの種など
・調味料:マヨネーズ、醤油、味噌、マスタード、メープルシロップ、オイスターソース、ウスターソース、オリーブオイル、酢、シナモン、カレー粉、チリパウダー、ピーナッツバター、ターメリックなど
・飲み物:水、紅茶、コーヒー、緑茶、ビール、ウォッカ、ジン、日本酒、低FODMAPフルーツのジュース(果糖が含まれていないもの)、ペパーミントティーなど
なお、肉全般(加工肉含む)、魚介類、卵は低FODMAPです!
注意点しておきたいこと
体質は人それぞれですので、FODMAPも人によって相性があります。
4つの糖質について、すべて避けたほうが良い(身体に合わない)という人もいれば、一部の糖質だけ避ければ良い(果糖類は身体に合わないがオリゴ糖は摂取しても問題ない、など)という人もいます。
そのため、必ずしも「お腹に不調を抱えている人は高FODMAPの食品を全て避けたほうが良い」というわけではないのです。
時間は少々かかりますが、さまざまな食品を一定期間ごとに避けてみて、
「乳製品を食べたときは症状が出るけど、小麦系は大丈夫そうだ」
などと、自分の身体に合うもの・合わないものを知っていくことが理想的です。
まとめ
- FODMAP(フォドマップ)とは、お腹に不調を引き起こしやすいと考えられている4つの糖質のこと。
- 4つの糖質を避けることで、腸への負担が抑えられ、お腹の不調を防ぐことができる。
- 4つの糖質すべて避けたほうが良いという人もいれば、いずれかの糖質だけ避けていればOKという人もいる。(=それぞれの身体との相性がある。)
FODMAPについて、なんとなくでもわかっていただけたでしょうか。
今回はざっくりとした概要なので、今後あらためて詳しい情報をお伝えしていきたいと思っていますが、
とくに原因がわからず「便秘」「下痢」「ガス溜まり」「腹鳴」「腹痛」に悩まされている人は、ひとまず、高FODMAP食品を避けることを意識してみてほしいと思います!